リンレイアワード
リンレイアワードとは
「日本のキレイ」をテーマにした短編小説公募プロジェクトです。
このたび大賞作品『箒』がショートフィルム化され全編公開となりました。
また、大賞含む優秀作品に選ばれた短編小説は当ページにて全文を公開しています。
「箒」ショートフィルム作品情報
子どもの頃からうまくいかない父と娘。妊娠の報告のため帰省した娘に母は喜ぶも、父は素っ気ない態度をとってしまう。そして翌朝、娘の枕元には見慣れない箒が立てかけられていた。これは一本の箒を通して、心を通わせていく家族の愛の物語。
本編
この動画の配信期間は終了致しました。
あらすじ
妊娠の報告をするために実家に帰省したサトミは、喜びの一方で不安を感じている。
母に相談して気持ちを楽にするも、一番の不安は父への報告だった。
いつもへの字口の父とは子どもの頃からうまくいかない。その夜に思い切って打ち明けるが、
父の態度は素っ気なく傷つくサトミ。そして翌朝、目覚めると枕元に見慣れない箒が
逆さまに立てかけられていた。父の本当の思い、そして箒の意味とは…?
キャスト
川島海荷
<プロフィール>
1994年3月3日生まれ。2006年に女優デビュー以降、数々のドラマや映画に出演。
現在は朝の情報番組『ZIP!』(日テレ系)に総合司会として出演するなど、幅広く活躍している。
<コメント>
阿南健治
<プロフィール>
大分県出身。1994年まで三谷幸喜の劇団「東京サンシャインボーイズ」に所属。
その後テレビや映画に活動の場を広げる。
主な出演作に、大河ドラマ「真田丸」や舞台「リチャード三世」、映画「検察側の罪人」、
10月スタートのドラマ「僕らは奇跡でできている」に出演する。
<コメント>
箒にまつわる日本ならではの逸話を、親子の物語の中に落とし込んでいる心温まる話だと思います。
劇中で使用される箒を実際に作ることから体験させてもらい、とても楽しく貴重な経験ができました。
金沢雅美
<プロフィール>
日本人の父・シンガポール人の母の間に生まれ、5歳までシンガポールに暮らし、
海南語・英語が堪能。これまでの海外経験と持ち前の語学力を武器に更なる活躍を目指す。
毎週金曜24時30分から、J-WAVE「RINREI SOMEWHERE IN ASIA」にレギュラー出演中。
<コメント>
今の時代、色々な家族の形があると思いますが、何かひとつ共有出来ることがあるだけで、ブレない強い家族の絆が生まれる、そんな風に思いました。箒に込められた父、母、娘の思いに、家族愛を感じました。
スタッフ
古波津 陽 監督
<プロフィール>
1973年東京生まれ。2009年に段ボールで25mの城を建てる戦国武将の物語「築城せよ!」
(主演:片岡愛之助)で長編劇場映画デビュー。
子供番組、長編ドキュメンタリーやドラマまで、ジャンルを超えて作品を生み出している。
<コメント>
人間関係というのは、例え家族であっても分かり合えない事があると思います。本作はそれが極端な父と娘の話です。近い存在なのに分かり合えない人間関係をミステリーのように描きましたが、それでも人は繋がっているというメッセージが皆様に伝われば嬉しいです。よろしくお願いします。
原作:九(いちじく)
<コメント>
原作以上に家族の温かさが感じられる作品だと思いました。原作にはないシーンによって、そしてキャストの皆様によって、登場人物が魅力的に表現されており、物語がより一層深みを増したと感じています。素敵な作品を作っていただき、とても嬉しいです。映像化に携わってくださったキャストの皆様、そしてスタッフの皆様。本当にありがとうございました。
詳細はこちら
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妊娠の報告をするため、実家に帰省した林山サトミ。新しい命を授かったことへの喜びがある一方、初めての妊娠に不安を感じている。その不安を母に伝えた次の日、目覚めると足元の壁に逆さまにした箒が立てられていた。それは、無口な父からのプレゼントだった。
リンレイアワード 作品大賞 最終候補15作品
妊娠の報告をするため、実家に帰省した林山サトミ。新しい命を授かったことへの喜びがある一方、初めての妊娠に不安を感じている。その不安を母に伝えた次の日、目覚めると足元の壁に逆さまにした箒が立てられていた。それは、無口な父からのプレゼントだった。
僕はおばあちゃんとお姉ちゃんと3 人で暮らしている。月に2度ほどしか帰ってこない単身赴任の両親が、僕の中学の卒業式に出席するために帰ってきた。そこでおばあちゃんが「掃除のお婆ちゃん」として、教育委員会から表彰されるハプニングが待っていた。
性格の不一致が原因で別れ、同棲を解消することになったアラサーカップルの結と聖人。引っ越す前に部屋を掃除していると、自然とこれまでを振り返って本音を言い合う流れになる。掃除したエアコンから黒い汚れが吐き出されるように、ふたりの間の空気の淀みもなくなり、やり直すことを決意する。
娘の加奈の結婚が二か月後に迫り、寂しさに溜息をついてしまう私。ある雨の日、勤務先の老人ホームに入居している高見さんが、嫁入り道具の座敷箒で掃除をし、何度も救われたと話してくれた。その話を聞き、私は何か大事なものを忘れている気がて、加奈と二人で大掃除をすることにする。
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就職活動を目前に控えた男。履歴書に記入できることがなく、埋めるための要素として「ボランティア」を勧められるが腰が重い。気晴らしに花火大会に行ったのだが、酔って寝てしまい海岸で朝を迎える。
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金曜日は、週で一番家の中が汚れている。母子家庭の女が疲れきって家へ帰ると、小学生の娘たちが食器を洗い、洗濯物をたたんでくれていた。翌日の土曜日は、家族で掃除の日にし、布団を干したりする。綺麗になった部屋にお手伝いのご褒美で買ったチューリップを飾る。人が美しいと感じる時とは… … 。
東京から地元へと単身赴任で戻る『僕』を待っていたのは、妻と息子の武史と、小さな小さな新しい家族だった。命を育てる不安、思いがけなく始まるお掃除大作戦。たった週週間の出来事が息子を、そして『僕』を変えた。
産休から復帰して、今ドキの働くママデビューをした結衣。かわいいけど一時も目を離せない息子、協力的なのにどこか抜けてる夫との生活に、疲れきった結衣の肌はボロボロに。こうして妻からママになっていくのかな。そんな余裕のない家族の日常に、特別な時間をくれたのは彼だった。
15歳の僕に起きた出来事。それは21歳の僕に、小さくて大きな変化をもたらしたんだ。
子供たちが巣立ち生きがいを失いどん底の妻・涼子。家族が立ち上がり留学生を迎えることで妻の輝きを取り戻そうとする。涼子は留学生のアニタと接することで日本人の中に在るきれいの原点を意識していく、そしてアニタも触発され日本のきれいに魅了されていく。
苗田は同じ清掃会社で働く後輩の今野を家に招待した。話してみると、その後輩は苗田が思っていたのとは全然違う人物のようだった。苗田自身へ対する想いや、その想像力や観察力にも、ドキリとさせられる。やがて今野はフローリングについた傷について、苗田を問い詰め始めた。
仕事場で大怪我をした父に代わり、両親の故郷石川まで法要に向かうことになった亮輔は、まだ幼いいとこの夏帆を連れて夏の能登半島へ。光と陰、青と緑に彩られる北陸の夏。子供の頃によく遊んだその景色の中、なつかしい伯母の笑顔と変わらない「縁側」に、疲れた亮輔の気持ちはほどけてゆくのだった。
最初に脚本を読んだ時、本当に素敵な話だと思いました。
この物語は抑揚があまり多くないのですが、静かな物語の中で描かれる家族の関係、父と娘の絆、その思いを視聴者の皆様に感じていただけたらと思います。